新着情報: AIの「おすすめ」が直前の情報に偏る現象を解明~ネット通販や動画配信における推薦技術の改良方針として期待~(情報科学研究院 教授 長谷山美紀)

2026年10月9日 ポイント ●利用者が直前に見た商品などに推薦AIが強く依存する現象を、九つの実社会データで確認。●AI内部で情報を保持する構造に着目し、直前の1件に依存する要因を解明。●履歴に表...

動画や通販のアプリを開くと、次に見る物の「おすすめ」が並びます。選んでいるのは推薦AIで、見た物や買った物の履歴から次を当てています。
北海道大学の研究グループは2026年10月9日、研究でよく使われる推薦AIが、さっき見た1件に偏るわけを発表しました。
履歴を全部読んでいるはずなのに、なぜ直前の1件に引っぱられるのでしょうか。

推薦AIはどう次を当てるのか
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推薦AIが次を当てる流れ図。履歴の1件ずつを数字の列にして欄に並べ、自己注意でほかの欄から情報を集め、残差接続でもとの中身を足し戻し、後ろの欄から次を予測する
推薦AIはさっき見た1件を入れ替えると当たりが減る
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残差接続は自分の情報を足し戻す配線
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ほかの欄から集めた分は残差接続で12〜40%に下がる
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ほかの欄から集めた分の割合を比べた図。自己注意を通した直後は72〜96%だが、残差接続で足すと12〜40%に下がり、半分以上がもとから持っていた分になる
後ろの欄だけで当てるからさっき見た1件が勝つ
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残差接続を弱めるとさっき見た1件への偏りが減る
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まとめ
  • 推薦AIは、いちばん後ろの欄の中身だけで次を当てる
  • SASRecは多くのデータで、さっき見た1件が別の物に変わると当たり具合が大きく下がった
  • ほかの欄から集めた分の割合は、残差接続を足すと12〜40%に下がった(足す前は72〜96%)
  • 残差接続を弱めると偏りは減るが、平均の当たり具合も下がる
  • 対象は9つのデータを学ばせた研究用の推薦AIで、実際のサービスのおすすめではない

自己注意の重みだけを見ても、さっき見た1件の飛び抜けた強さは見えませんでした。
その強さは、足し戻した後で中身の大きさを比べて、初めて見えたのです。
集めた分を薄めていた主な要因は、注意の向け方ではなく残差接続という足し算の配線でした。

この記事の内容は、北海道大学が2026年10月9日に公開したプレスリリースによります。
成果は国際会議RecSys 2026で発表されました。調べた9つの名前はプロジェクトページで確かめました。