Shape-sensing sheet digitally tracks its movement as it bends and twists | MIT News | Massachusetts Institute of Technology
MIT engineers developed a flexible, shape-sensing sheet that digitally reconstructs its own form as it bends and twists. The sheet could be fashioned into a sof…
MIT(マサチューセッツ工科大学)が2026年10月に、柔らかいシートの研究を紹介しました。中に埋め込んだ光ファイバーで、曲げたりねじったりした形をほぼ同時に読み取ります。
ふつうの光ファイバーは曲げるほど出口の光が暗くなりますが、暗さだけでは上に曲げたか下に曲げたかが分かりにくいはずです。それなのに、このシートはなぜ曲げた向きまで分かるのでしょうか。
光ファイバーは光を運ぶ細い通り道

光ファイバーって、何をするものなの?

光を遠くまで運ぶ、細い線よ。インターネットの通信を支えるケーブルにも使われているわ。

中心にある透明な芯を、外側の覆いが包んでいるの。たとえるなら、光を通す細いホースね。ただ、流れるのは水ではなく光よ。

ふつうの光ファイバーなら、光は外へ出ていかないのよ。ガラスの光ファイバーでは、光は芯と覆いの境目ではね返りながら進むの。中学校の理科で習う全反射ね。

曲げたら、どうなるの?

ガラスの光ファイバーを曲げると、光が境目に当たる角度が変わるの。はね返りきれない光は、外へ漏れるわ。

片方の端から光を入れると、光ファイバーは曲げるほど、反対の端まで届く光が減るのよ。研究者たちは以前から、出口の明るさで曲がり具合を測る使い方も試してきたわ。
光ファイバーは暗さだけでは曲げた向きが分かりにくい

芯がどちら側も同じ作りなら、上に曲げても下に曲げても、同じ角度で同じだけ暗くなるはずよ。

じゃあ、暗さを見ても、上か下かは決められないんだ。

曲がった大きさは分かっても、どちら向きかは見分けられないの。
時計の針が動いた量だけ分かって、右回りか左回りか分からない状態ね。ただ、実際は針ではなく、明るさの数字が1つ出るだけよ。
MITは光ファイバーの芯を片側だけざらざらに

MITは、光ファイバーを自分たちで作ったのよ。芯は透明で柔らかいゴム、覆いは同じゴムを黒く染めたものを使っているわ。

ふつうの光ファイバーの芯は、とてもなめらかなの。でもMITは、芯の片側だけをわざとざらざらにしたのよ。

わざとざらざらに? 片側だけだと、何が変わるの?

たとえば、ざらざらの面を上に向けて置いたとするわね。上へ曲げればざらざらの側、下へ曲げればなめらかな側へ曲げることになるわ。

研究者たちの考えでは、ざらざらの側へ曲げると、通る光がその面で散らばるの。
すると、反対の端に届く光の量が変わるわ。同じ角度でなめらかな側へ曲げたときとは、届く量が違うのよ。

たとえるなら、ボールをなめらかな壁とでこぼこの壁にぶつけたときで、跳ね返り方が違うのと似ているわ。ただ、光は跳ね返るだけでなく、いろいろな向きへ散らばるの。

ざらざらの側へ曲げると、暗くなるの? 明るくなるの?

散らばった光がどこへ行くのか、どちら向きで暗くなるのかは、発表に書かれていないの。

でも、芯の片側だけ作りを変えたから、上と下で出口の明るさの変わり方が違うわ。だから明るさから、曲がった大きさだけでなく向きまで分かるのよ。

ジグザグに並べた光ファイバーで面を読む

研究を発表した一人の、大学院生のQifan Yuさんによると、これまでは線の形を測る使い方が中心だったそうよ。ロボットの腕がどう曲がるかを見る使い方があるわ。

腕の曲がりなら、線1本でも足りそうだね。

面がどんな立体になっているかを組み立て直すことには、まだ使われていなかったそうよ。

1本だと、その線に沿った曲がりしか分からないわ。そこで、向きの分かる光ファイバーを何本も、ゴムの仲間のシリコーンでできた柔らかいシートに埋め込んだの。

たとえるなら、山の測量ね。1本の道の坂だけでは山の形は分からないけれど、道をたくさん測れば形が見えてくるわ。ただ、測るのは坂ではなく、光の明るさよ。

線でも、集めると面になるんだね。

埋め込み方も、市松模様のような単純な形から、斜めに交差するジグザグの形まで、コンピューター上で比べたわ。

曲げたりねじったりする計算では、ある間隔のジグザグで組み立てた形が、もとの形にいちばん近くなったの。

実物は、どうやって形を出すの?

光ファイバーごとに、一方の端へ光を出すLED、もう一方の端へ明るさを測るセンサーを付けているわ。

測った明るさから1本ずつの曲がり具合を出して、合わせて全体の立体の形を計算するの。

対角線で折って、続けて逆向きに折ると、コンピューターの中の形もほぼ同時に同じ動きをなぞったわ。

手元のシートと画面の中が一緒に動くなんて、ちょっと不思議な感じ。

何本かが切れたり外れたりしても、残りで全体の形を正確に組み立て直せたのよ。

切れても形が分かるなんて、けっこう丈夫なんだね。
シートの誤差は0.4cm未満で硬いセンサー並み

似た目的の物なら、人の動きを画面の中のキャラクターへ移すモーションキャプチャー用の服があるわ。その中には、硬いセンサーを要所に縫い付けるものがあるの。

MITの方式は、どれくらい正確なの?

3Dプリンターで作った型にかぶせて、計算で組み立てた面と実物の面のずれを測ったの。誤差は0.4cm未満で、定規の目盛りなら4つ分より小さいわ。

4ミリより小さいなら、かなり正確なんだね。

Yuさんによると、今回の結果は「少なくとも既存の技術と同等」だそうよ。

MITの柔らかいセンサーはまだ研究段階

光ファイバーの太さは、いまは1mmよ。ほかの作り方なら、数十マイクロメートルまで細くできるの。1mmの数十分の1で、髪の毛より細くなることもあるそうよ。

髪の毛より細いなんて、想像つかないや。

そのうえで、服にもっと多く埋め込む構想なの。

何に使うつもりなの?

リハビリで患者の腕や脚に巻いて、動ける範囲を記録することを想定しているわ。ゲームのキャラクターや遠くのロボットを体の動きで操る使い方も、挙げているのよ。
まとめ
- 光ファイバーは曲げるほど届く光が減り、明るさで曲がり具合が分かる
- MITは芯の片側だけをざらざらにして、上と下で出口の明るさの変わり方が違うようにした
- 向きの分かる光ファイバーをジグザグに並べ、明るさを合わせて面の形を計算する
- 形の誤差は0.4cm未満で、研究者は硬いセンサーの方式と少なくとも同等としている
- 研究の段階で、リハビリやゲーム、ロボットの遠隔操作での利用を想定している
MITの工夫は2段構えです。1本の中では片側だけのざらざらが、曲げた向きを明るさの違いに変えます。
そして何本もの明るさを組み合わせて、線の曲がりを面の形へ広げます。
この記事の出典は、MITが2026年10月8日に公開したMIT Newsの記事です。
論文は学術誌Advanced Intelligent Systemsに載りました。オンラインでの公開は2026年7月29日です。
資料はMIT Newsの記事と論文の掲載ページで、論文は要旨を参照しました。

