ロンドンに広がるスマートグラスへの反感、プライバシー懸念で(1/3) - CNN.co.jp

バーや劇場、レストランが並ぶロンドン中心部は、紛争地帯には見えないかもしれない。だが店主らの多くが今、厳しい戦いに直面している。危険をはらんだデバイスともいわれるメガネ型端末、スマートグラスをめぐる戦いだ。 - (1/3)

スマートフォンで写真を撮っても、まわりの人にはそれが分かりにくいものです。メガネ型の端末スマートグラスには、撮っているあいだ前面で光るランプが付いています。
そのランプを指やテープで覆うと、メタの製品はカメラそのものを止めます。知らせるための光が、いつから録画を止める部品になったのでしょうか。

この記事の事実と数値はCNNが2026年9月25日に報じた記事によります。ランプの設計はメタが2026年7月に公開した説明で確かめました。

撮っているあいだ、白いランプが点滅する

メタは、自社のスマートグラスの前面にある白いランプをcapture LEDと呼んでいます。写真なら短く点滅し、動画なら撮っているあいだずっと点滅し続けます。

このランプに、オフにするスイッチはありません。同社は、スマートフォンやアクションカメラにはこうした光が無いと書き、自社の製品には最初から付いていたと説明しました。

スマートグラスで提携する仏メガネ大手のエシロールルックスオティカは、昨年1年で700万台以上が売れたとしています。それだけの数が、光で録画を知らせる前提で出回っていることになります。

白を選び、明るさと点滅の速さを試した

説明によると、白い光が選ばれたのは、見えやすさと使い心地の組み合わせが最もよかったためです。そのうえで、昼間でも見える明るさと、動画を撮るときの点滅の頻度を試験で決めました。

音で知らせる案もあります。しかしシャッター音は、かけている本人には聞こえても、離れた人に届かせるのは現実的でないとされました。だから、まわりに知らせる役目は光が担っていました。

メガネ型端末の前面で光る小さな白いランプに、指先が触れようとしている
覆うと、カメラが止まる

では、そのランプを覆えばどうなるのでしょうか。同社によると、第2世代のスマートグラスから、ランプが覆われたと検知した時点でカメラを自動で止めています。

そして覆いが外れたと検知するまで、写真も動画も撮れません。知らせる光が見えない状態では、撮ること自体ができない設計です。

改造しても、壊しても止まる

ところがテープで覆うだけでなく、ランプを改造したり壊したりする人が出てきました。そこで同社は、物理的な改造や破壊を検知してもカメラを止めるよう更新しています。ほかの種類のカメラでこれをしたものは無い、という主張も添えていました。

さらにCNNは、録画を始めたあとでランプをふさいでも撮れなくなる変更を、同社が8月に発表したと伝えています。撮る前だけでなく、録画の最中の抜け道もふさいだ形です。

ランプへの操作スマートグラスの反応
撮る前にランプを覆うカメラが止まり、覆いが外れるまで撮れない(第2世代から)
ランプを改造する、壊す検知してカメラを止める(更新で追加)
撮り始めてからランプを覆う撮影できない(8月の発表、CNNによる)
同じ仕組みは、ほかのメーカーにも広がる

CNNによると、サムスンがGoogleのソフトウェアで出すスマートグラスにも、同じようなランプが付きます。こちらも改造を防ぐ仕組みを備えたものです。ただし、米NPOの電子プライバシー情報センターのシュローダー氏は、光だけで問題が片づくとは見ていません。顔を自動でぼかす機能なども考えられるものの、実用化は難しいと話しています。

にぎやかな店のカウンターに置かれたメガネ型端末。前面の小さな白いランプが光っている
まとめ
  • メタのスマートグラスには、撮影中に点滅する白いランプ(capture LED)があり、オフのスイッチはない
  • 白を選び、昼でも見える明るさと点滅の頻度を試験で決めた
  • 第2世代から、ランプが覆われたと検知するとカメラが止まる
  • 改造や破壊を検知しても止まる更新が加わり、CNNによると8月には撮影中に覆う抜け道もふさいだ
  • サムスンのGoogle搭載グラスにも、改造防止つきのプライバシーランプが付く
  • 顔のぼかしなどの別の手は、実用化が難しいという指摘がある

このランプが撮影を止める部品になったのは、第2世代からでした。覆われたと検知すればカメラを止め、その後は改造や破壊、録画中にふさぐ抜け道まで順に閉じています。知らせる光が見えない状態では、撮ること自体ができない作りになりました。