「技術のことば」シリーズのアイキャッチ。マゼンタとシアンの抽象背景に、シリーズ名と用語「シャッタースピード」
シャッタースピード:写真用語集|個人|キヤノン

レンズを通ってきた光が撮像素子に当たる時間、シャッタースピードについて、作例写真と共に説明しています。

カメラの設定に、1/500秒や1/200秒という数が並んでいます。これがシャッタースピードです。
名前は速さなのに、出てくるのは秒。どちらが速いのかを決めているのは、分数の読み方でした。

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この記事の定義と作例はキヤノンの写真用語集「シャッタースピード」によるものです。

何から何までを測っているのか

キヤノンの写真用語集は、シャッタースピードをこう定義しています。

レンズを通ってきた光が開いたシャッター幕を通過して、撮像素子に当たり、露光してシャッター幕が閉じるまでのスピード

つまり光が通り始めてから幕が閉じるまで、その区切られた長さがこの数の正体でした。そして用語集は、これが1/125秒、1/500秒のようにカメラへ表示されると書いています。

だから単位が秒なのは、測っているのが幕の動いた距離ではなく、光の当たっていた時間そのものだからです。

1/500と1/200、短いのはどちら

ここで必要になるのが、分数の読み方です。1/500秒と1/200秒を比べると、短いのは1/500秒のほうでした。500で割るほうが、200で割るより小さくなるからです。

つまり分母が大きいほど、光が当たる長さは短いわけです。用語集も、この短い側を選ぶことを「高速を選ぶ」と書いています。だから速い遅いとは、光を当てる長さが短いか長いかを指す言い方でした。

用語集に載っている2枚の作例が、その違いをそのまま示していました。

作例シャッタースピード写り方
写真11/500秒こどもがボールを打つ一瞬を止めて表現できた
写真21/200秒被写体がブレて中途半端になった

2枚の差は300分の1秒ほどしかありませんが、それだけで止まるか流れるかが分かれていました。

同じ振り子状の物体を2つ並べ、左は止まって輪郭がはっきり、右は動いて弧を描いてブレている
短くすると止まり、長くすると流れる

用語集は、シャッタースピードの長短それぞれで何が撮れるのかも挙げています。

選ぶ長さ用語集が挙げている例
低速(長い)清らかな川の流れ。ゆれる花を狙えば、風や動感を表現できる
高速(短い)滝の飛沫。スポーツなら、時間を止めたような決定的瞬間

だから同じ滝を撮っても、長くすれば1本の流れになり、短くすれば飛び散る粒に写ります。何を写すかではなく、どれだけの長さを1枚に畳むかの違いでした。

誰がこの数を決めるのか

全自動やP(プログラムAE)では、シャッタースピードはカメラが自動で決めます。自分で長さを決めたいときは、TvやSと表示されるシャッター優先AEを使います。

そしてF値が穴の大きさを表す割り算の答えだったのに対して、シャッタースピードは時間の長さそのものでした。

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同じ長さの光の帯が2本。左は連続した1本、右は細かく分かれた短い区切りの集まり
まとめ
  • シャッタースピードとは、光が幕を通過して撮像素子に当たり、幕が閉じるまでの長さ
  • だから単位は秒で、カメラには1/125秒、1/500秒のように表示される
  • 分母が大きいほど短い。1/500秒は1/200秒より短い
  • 用語集の作例では、1/500秒でボールを打つ一瞬が止まり、1/200秒ではブレた
  • 低速なら川の流れや風、高速なら滝の飛沫やスポーツの一瞬
  • シャッタースピードが自動で決まるのがP、自分で決めるのがシャッター優先AE(TvやS)

シャッタースピードが速いとは、光が当たる時間が短いことでした。写真に写っているのは、ある瞬間ではなく、1/500秒や1/200秒といったある長さの時間です。その長さのあいだに被写体が動いた分だけ、像は流れて写ります。