病院のMRIは、体の中を写す装置です。
量子科学技術研究開発機構(QST)と北海道大学は10月14日、目にさした水をMRIで追った研究を発表しました。人の目にさした水が目の奥から頭の中へ広がる様子を、初めてとらえたといいます。
MRIは体の中の水を写すのに、目にさした水の行き先は、なぜこれまで追えなかったのでしょうか。

MRIは水に含まれる水素を写す
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ふつうのMRIは目にさした水を見分けられない
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MRIで見分けられる目印は酸素17を含む水
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酸素16と酸素17の比較図。酸素17はMRIで写せる性質があり、自然界の水には約0.04%しか含まれない
研究チームが作った酸素17を写す専用コイル
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目にさした水の信号は脳と重なる領域まで
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目にさした水が広がる流れの図。目にさした水が目の奥の眼窩から頭蓋底を通り、MRIの画像の上で脳と重なる領域まで届いた
目と脳を行き来する水は病気とも関わる?
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まとめ
  • ふつうのMRIは水の水素を写すので、目にさした水と体にもとからある水を見分けられない
  • 中性子が1個多い酸素17は、MRIで写せる性質を持つ
  • 酸素17の水は自然界にほとんどなく、入れた水の目印になる
  • 研究チームは酸素17専用のコイルを作り、人の目にさした水の信号が脳と重なる領域まで届く様子をとらえた
  • 学会で報告する段階で、審査を受けた論文はまだ挙がっていない

今回の工夫は、MRIで写す原子核を水素から酸素17へ切り替えたところにあります。水を色で染めたり別の物質に置きかえたりせず、酸素を中性子が1個多い仲間に替えただけなので、目印をつけた水も水のままです。
そのためMRIは、点眼した水そのものの動きを追えました。

この記事は、量子科学技術研究開発機構(QST)と北海道大学が2026年10月14日に出したプレスリリースによります。資料はQSTのプレスページと、北海道大学のPDFです。