Android端末に搭載して利用できるマイナンバーカードです。スマホひとつで行政手続きや民間サービスへの申込ができます。

お酒を買うときや、大学の学園祭でお酒を出す受付では、20歳以上かどうかを確かめられることがあります。そこで運転免許証などを見せると、名前や住所、生年月日まで相手の目に入ります。
デジタル庁は「Androidのマイナンバーカード」を10月20日に始める予定です。Googleウォレット(スマホの中の財布のようなアプリ)に入れて使います。
ただし最終テストの結果で、開始日が変わることもあるとしています。では、スマホに入れたマイナンバーカードは、年齢確認でお店に何を渡すのでしょうか。

そもそもAndroid版には店で身分証として見せる属性証明が加わる

Androidではこれまでも、マイナンバーカードに入っている本人確認用のデジタルの証明書を、本体に入れて使えました。マイナポータルへのログインや、オンラインの申請で使えます。
10月20日からは、ここに属性証明という機能が加わる予定です。属性とは、名前や住所、生年月日のような、その人についての情報のことです。

属性証明が加わると、お店や窓口で向かい合ったまま、本人確認や年齢確認を受けられるようになります。お店の側は、デジタル庁が無料で配る「マイナンバーカード対面確認アプリ」で読み取る仕組みです。
使える機種は、大事なデータを守る専用の部品(セキュリティチップ)が一定の基準を満たすものに限られます。その基準は、10月20日までにデジタル庁のサイトに載る予定です。

実物のマイナンバーカードを読むと店の画面に氏名などが出る

実物のカードを対面確認アプリで確かめる場合、お店の人はまずカードの表面を端末のカメラで読みます。続けてお店の端末をカードにかざし、ICチップの中身を読み取ります。
すると、そこに入っている氏名などの本人情報が、お店の画面に表示される流れです。券面を目で見るだけより偽造カードに強く、客が暗証番号を入れる必要もありません。
しかし、知りたいのが年齢だけでも、氏名などがまとめて画面に出ます。お店の側には、確認した日時などの記録も残ります。

iPhone版では店のアプリが尋ねる内容を3通りから選ぶ

スマホのマイナンバーカードはiPhoneで先に使われていて、確かめ方の手順もデジタル庁が公開中です。
お店の人は、まず確かめる内容を選びます。20歳以上かどうかだけ、年齢、名前や住所などの基本情報の3通りです。
次にお店の端末を客のiPhoneに近づけると、客の画面に、求められている内容が表示される流れです。そこで客が顔か指紋で認証すると、選ばれた内容の結果がお店の端末に届きます。

学園祭の年齢確認では、確かめる点が「20歳以上か20歳未満か」の1つに限られます。デジタル庁によると、氏名や住所はもちろん、実際の年齢も学生スタッフには渡りません。
さらに、基本情報以外の2つの確認では、お店の側に記録も残りません。つまりiPhone版なら、実物のカードを読ませるより、お店に見せるものを減らせます。

iPhoneのマイナンバーカードで20歳以上かを確かめる流れの図。店のアプリで確認の種類を選び、客のiPhoneに近づけ、客が顔か指紋で認証すると、店のスマホに20歳以上か未満かだけが出る
年齢確認で店に見えるものを、実物のカードとiPhone版で比べた図。実物は氏名などの本人情報が見え、iPhone版は20歳以上か未満かだけが見える
電子署名が付いていれば「20歳以上」の1項目だけでも信用できる

ところで、生年月日を見ないまま、お店はなぜ「20歳以上」という答えを信じられるのでしょうか。客が口で言うだけなら、うそもつけてしまいます。
そこで電子署名が役に立ちます。たとえるなら、身分証を発行した側だけが押せるデジタルのはんこです。

ただし紙のはんこと違い、中身を少しでも書き換えると署名と合わなくなります。受け取った側は届いたデータと署名を照らし合わせ、合わなければ書き換えを見抜ける仕組みです。
Android版のマイナンバーカードは、Googleウォレットに入れて使います。Googleは、ウォレットの身分証のデータがすべて暗号の署名に基づくと説明しています。
さらにデータを渡す前には、持ち主が顔や指紋、暗証番号などで本人の認証をする決まりです。

Android版も同じアプリで読む予定で店に渡る項目はまだ公表されていない

お店がAndroid版のマイナンバーカードを読み取る道具も、同じ対面確認アプリになる予定です。Googleは、Android版では相手に見せる項目を、利用者が自分で確かめて管理できると書いています。
ただし10月15日時点では、Android版の年齢確認で店の画面に何が出るかを、デジタル庁はまだ案内していません。デジタル庁がその1点だけを渡すと説明している対象は、今のところiPhone版に限られます。

まとめ
  • Androidのマイナンバーカードは10月20日に始まる予定で、店で身分証として見せる属性証明が加わる
  • 実物のマイナンバーカードを対面確認アプリで読むと、氏名などの本人情報が店の画面に出る
  • iPhone版の年齢確認では店が尋ねる内容を選び、学園祭では「20歳以上か20歳未満か」だけを渡す
  • データに電子署名が付いていれば、答えが1つだけでも書き換えを見破れる
  • Android版で年齢確認のときに何が渡るかは、10月15日時点でまだ公表されていない

見せる情報を減らす決め手は、お店の側が必要な内容だけを尋ね、持ち主の認証のあとでその答えだけを返すところです。

この記事は、デジタル庁のお知らせ(2026年10月2日)とAndroid版への刷新のお知らせによります。
年齢確認の流れの出典は、学園祭のお知らせ(10月5日更新)と、iPhone版の確認手順、実物のカードの確認手順です。
Googleの説明は、Google Japan Blogと開発者向けのページから引いています。