スマホやパソコンは、学校の調べものから友だちとのやり取りまで欠かせない道具です。しかし、便利に見えるアプリや拡張機能の中には、個人情報やお金を狙う危険なものが潜んでいます。
2024年には世界で約1兆300億ドル(約160兆円)のサイバー詐欺被害が報告されました。あなたのデバイスは本当に安全でしょうか?
最新の被害事例や危険なアプリ・拡張機能の見分け方、すぐにできる対策を紹介します。自分の情報と資産を守る方法を学びましょう。
なぜ公式ストアでも危険が潜んでいるのか
偽装アプリが紛れ込む仕組み
Google Play ストアや App Store には数百万ものアプリが並びます。しかし、正規の暗号資産ウォレット「SushiSwap」や「PancakeSwap」をかたる偽アプリが紛れ込み、復元フレーズやパスワードを入力させて情報を盗む被害が増えています。
開発者アカウント乗っ取りの手口
一度は信頼された配布アカウントが乗っ取られ、見た目や説明文が本物そっくりの危険アプリが公開されることがあります。AIを使ってセキュリティ検出をかいくぐる技術も進化中です。
世界規模で拡大する被害の実態
被害額と代表的な事例
- 2024年の被害額:1兆300億ドル(約160兆円)超え
- 事例:「Mestox Calculator」偽アプリで約7万ドル(約1,100万円)を盗まれた報告あり
Chrome拡張機能による攻撃
2025年2月には、16本以上の悪質なChrome拡張が見つかり、約320万人のユーザーが影響を受けました。クレジットカード情報やログイン情報、Cookie を狙う「スリーパー型」拡張が増えています。
危険なアプリ・拡張機能の特徴と見分け方
- 公式サイトのURLを必ず確認:検索結果や広告リンクは避ける
- レビュー数や評価をチェック:極端に少ない・内容が不自然なら要注意
- 不要な権限リクエストを警戒:カメラや連絡先など、本来不要な機能を求める場合は疑う
特に注意したいアプリ例(2025年6月)
- Pancake Swap
- Suiet Wallet
- Hyperliquid
- Raydium
- BullX Crypto
- OpenOcean Exchange
- Meteora Exchange
- SushiSwap
- Harvest Finance Blog
注意すべきChrome拡張機能例
- Sound Booster
- Volume Max – Ultimate Sound Booster
- ボリュームマスター:サウンドをマスターする
- ボリュームブースター:究極のサウンドエンハンサー

かんたんにできる対策
- 公式サイト経由でのみインストール:公式リンクをたどって安全性を確認します。
- セキュリティ機能を有効化:Androidは「Google Play プロテクト」、ブラウザは拡張機能管理画面で自動検出をオンにしましょう。
- 定期的なチェックと削除:知らないアプリや拡張はすぐに削除。月に一度はインストール済みを見直す習慣を。
最新の関連ニュース
2025年5月、「WalletConnect」をかたる偽アプリが1万回以上ダウンロードされ、7万ドル以上の被害が報告されました。攻撃者はAI技術を用いて検出を回避し、被害規模は年々拡大しています。
まとめ
- 世界のサイバー詐欺被害額は1兆300億ドル以上
- 公式ストアのアプリ・拡張でも100%安全ではない
- 偽アプリ・拡張の特徴を知り、見分ける目を養おう
- 公式サイト経由、セキュリティ機能の活用、定期チェックが有効
情報やお金がネット上で動く今、セキュリティ意識はビジネスでも必須のスキルです。なぜ偽アプリが公式ストアに現れるのか、AIは攻撃と防御のどちらに活用されるのか――身近な疑問を調べることで、将来のキャリアや投資にも役立つ知識が身につきます。まずは手元のスマホやPCを見直して、自分の情報と資産を守る第一歩を踏み出しましょう。