Zoox gets NHTSA Part 555 Exemption for purpose-built robotaxi.
Zoox has been granted federal regulatory approval by receiving the first-ever NHTSA Part 555 commercial exemption for its purpose-built robotaxi.
運転席にハンドルもペダルも無いロボタクシーが、有料の営業に向けた国の承認を得ました。ロボタクシー用に最初から作った専用設計の車としては、アメリカで初めてです。Amazon傘下のZooxが2026年7月30日に発表しています。
Zooxのロボタクシーにはすでに50万人以上が乗り、さらに50万人が順番待ちに登録していました。それなのに、有料の営業が認められるまで料金を払った人は一人もいません。なぜ需要があるのに、無料で走り続けていたのでしょうか。
そもそも、車は決まりを満たさないと道路を走れない
車をつくって道路で走らせるには、国が決めた安全基準を満たす必要があります。アメリカの安全基準は、運転する人が乗っていることを前提に書かれています。
ところがZooxのロボタクシーには、ハンドルもペダルもありません。そのため、基準の一部をそのままでは満たせないのです。
ラスベガスで積み上げた実績
Zooxはロボタクシーを開発している会社です。2025年にラスベガスで無料のサービスを始め、サンフランシスコでも利用者を招く仕組みを動かしてきました。
Zoox公式によると、これまでに乗車した人は50万人を超えます。待機登録を済ませた人も別に50万人いて、使いたい人が足りないわけではありませんでした。
試すための許可と、商売するための許可は違う
ロボタクシーで料金を取れなかった理由は、技術ではありません。認められていた中身が違ったのです。Zooxが2025年8月に得ていたのは、実演のための許可でした。走らせて見せることはできても、運賃を受け取ることはできません。
そして今回取得したのが、アメリカの道路交通の安全を担当するNHTSAが出す商用の適用除外です。適用除外とは、既存の安全基準をそのまま満たせない車について、条件付きで例外を認める仕組みを指します。
なぜ例外が必要なのでしょうか。最初に見たとおり、自動車の安全基準が運転する人のいることを前提にしているからです。Zoox自身も発表資料の中で、こうした条文を「人間の運転者にしか当てはまらない痕跡的な要素」と表現しました。痕跡的とは、役目を終えて名残だけが残っている、という意味です。

創業から12年、実演の許可から11か月
Zooxの創業は2014年で、ロボタクシーで運賃を取れるようになるまで12年かかりました。その歩みを並べると、制度が動いた時期がはっきりします。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2014年 | Zoox創業 |
| 2025年 | アメリカ政府とNHTSAが、ハンドルやペダルの無い車をつくる国内メーカー向けに、適用除外の新しい手続きを始める |
| 2025年8月 | Zooxが新しい手続きで、実演のための許可を最初に受ける |
| 2026年7月30日 | 商用の適用除外を取得(専用設計の車では全米初) |
| 2026年8月5日 | ラスベガスで8月10日から料金を取り始めると報じられる |
つまり技術ができてから売れるようになるまでに、制度の側の準備が要ります。実演の許可から商用の許可まで、さらに11か月が必要でした。
許可が下りても、すぐには料金を取れない
ただし今回の適用除外は、国全体を受け持つ連邦政府が出したものです。さらに連邦とは別に、州ごとの決まりもあります。7月30日の時点でZoox公式は、州の規制当局と手続きを進めている最中だと述べていました。対象はサービスを実施しているネバダ州とカリフォルニア州です。
つまり連邦の承認が下りても、州の手続きが終わらなければ運賃は取れません。「認められた」という言葉が指す範囲は、ニュースの見出しよりも狭いのです。ロイター通信は8月5日、ラスベガスでの有料運行が2026年8月10日から始まる予定だと報じました。
まとめ
- Zooxが2026年7月30日、専用設計のロボタクシーとして全米で初めて商用の適用除外を取得した
- このロボタクシーには50万人以上が乗車し、さらに50万人が待機登録している
- 料金を取れなかったのは技術ではなく許可の種類が理由だった
- 創業2014年から12年、実演の許可からは11か月かかっている
- 連邦の許可のあとに州の手続きが要り、有料運行は2026年8月10日に始まる予定と報じられた
Zooxが無料で走り続けたのは、実演のための許可しか持っていなかったからでした。アメリカの安全基準は運転する人を前提に書かれていて、運賃を取るには商用の適用除外が要ります。それが下りたことで、州の手続きを終えれば有料の営業に移れるようになりました。
この記事の内容のもとは、Zooxの発表(2026年7月30日)です。ラスベガスで有料運行を始める予定の日付は、ロイター通信の報道(2026年8月5日)によります。AmazonがZooxの買収に合意したことは、Amazonの発表(2020年6月26日)によります。


