Reconstructing the aqueous environment of the Ryugu parent body through the speciation of multiple elements | Nature Communications

Analysis of the elemental species composition of returned samples from the C-type asteroid Ryugu indicates that Ryugu’s aqueous environment was highly reducing …

海水を鍋で煮詰めると、水がなくなったあとに白い塩が残ります。
ところが、小惑星リュウグウの砂は、塩水だったと考えられてきた水の跡があるのに、塩がほとんど見つかっていません。
探査機はやぶさ2が持ち帰った砂を、東京大学と金沢大学が中心の研究グループが分析し、2026年10月16日に発表しました。
塩水だったはずのリュウグウの砂から、なぜ塩の結晶がほとんど出てこないのでしょうか。

リュウグウの砂には水と反応した跡がある
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塩素の居場所は特別に明るいX線で見分けた
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リュウグウの塩素は約9割が粘土鉱物の中
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リュウグウの砂の塩素の居場所を示す横棒グラフ。約9割は粘土鉱物の中にあり、おそらく塩(塩化ナトリウム)になっている分は約1割
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水の濃さは海水の約100分の1と見積もられた
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水は凍ったあと氷のまま宇宙へ抜けたとみられる
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研究グループが推定するリュウグウの水が消えるまでの流れ図。もとの天体の氷の下で水と岩が反応し、表面から凍るあいだも塩素が粘土鉱物に取り込まれて塩ができにくく、最後は氷のまま宇宙へ抜けた
ベンヌの砂には水が干上がってできた鉱物がある
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まとめ
  • 放射光のX線の吸い込み方を手本と比べ、塩素の約9割が粘土鉱物の中にあると分かった
  • ナトリウムも大部分が粘土鉱物にくっつき、水に溶けた塩のもとは海水の約100分の1と見積もられた
  • 水が凍っていくあいだも塩素は粘土鉱物に取り込まれ、塩ができにくかったとみられる
  • 塩の結晶が少ないことから、水は主に氷のまま昇華して抜けたと考えられる

電子顕微鏡でとらえられなかった塩素も、放射光を吸い込む具合から居場所を見分けられました。
居場所が粘土鉱物と分かったので、塩素が全部水に溶けていたという前提を置かずに、リュウグウの水を見積もり直せたのです。

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この記事は、東京大学と金沢大学ほか5機関が2026年10月16日に出したプレスリリースと、同じ日の論文によります。
資料は東京大学大学院理学系研究科の掲載ページと、Nature Communicationsの論文です。
はやぶさ2のカプセルを回収した日付は、2020年12月6日のJAXAの発表によります。