2026年5月25日の記事を編集して再掲載しています。デカいドライヤーがずっと動いてるみたいなもんか。アリゾナ州立大学(ASU)の研究チームがアリゾナ州・フェニックス近郊のデータセンター周辺で気温を測定したところ、施設の風下エリアの気温が平

2026年5月に発表された研究が、いま読み返す価値を持っています。アリゾナ州立大学のチームが、アメリカのフェニックス近郊にある4つのデータセンターのまわりで、気温を実際に測りました。
風下の気温は平均で0.7度から0.9度高く、最も大きいところでは約2.2度上がっていました。建物が熱を出していることは分かりますが、その熱はなぜ街の気温にまで届くのでしょうか。

この記事の数値は、アリゾナ州立大学の調査によります。論文は2026年5月に学術誌へ掲載され、仕組みと数値はASUの発表で確かめました。温度差は華氏の値を摂氏に直しています。

使った電気は、消えずに熱になる

データセンターは大量のコンピューターを置いた建物で、ネットの検索も動画も生成AIの返事も、ここで計算されています。扱うデータが増えるほど、置かれる機械の数も規模も大きくなってきました。

そのコンピューターが使った電気は消えてなくなるのではなく、最後はほとんどが熱に変わって出ていきます。しかも熱がこもると機械が壊れるため、データセンターはそれを外へ捨てなければなりません。つまり計算した分の熱が、そのまま屋外の空気へ移ります。

車で走りながら測った

今回の取り組みが新しいのは測り方です。チームは高い精度の温度計を複数の車に積み、データセンターのまわりを走り回りながら記録しました。期間は2025年6月から10月まで、対象はフェニックス近郊の4施設です。複数の車で同時に走るので、風上と風下を同じ時間に比べられました。ASUによると、風上と風下の気温を直接測った研究はこれが初めてです。

測ったもの結果
風下の気温(平均)0.7〜0.9度上昇
風下の気温(最大)約2.2度上昇
影響が届いた距離建物の外壁から約500m
対象フェニックス近郊の4施設
期間2025年6月〜10月
夜のデータセンターの屋上から立ちのぼり、片側へ流れていく排熱の陽炎
なぜ風下だけなのか

測られた4つのデータセンターは、主に空気で機械を冷やす造りでした。データセンターの熱を外へ出すのが、屋上などに並ぶ空冷式のコンデンサーです。ASUによると、ここから吹き出す空気は周りより約8〜14度も高くなっています。

データセンターから出た熱は、かたまりのまま風に運ばれて風下の側へ流れていきます。だから差は片側にだけ現れ、風上と比べたときに気温の上昇として見えました。チームも風のデータを取るため、持ち運べる気象観測装置を置いています。

届いたのは、街区5つほど先まで

風に乗った熱が測れたのは、外壁から約3分の1マイル先まででした。約500mで、ASUは街区にしておよそ5つ分と説明しています。

ただし測られたのは、フェニックス近郊のデータセンター4施設だけです。規模は36メガワットの1棟から、169メガワットの施設群まででした。気候も冷やし方も違う場所へ、この数字をそのまま当てはめることはできません。またSailor教授は、ほかの気象条件でも測れば、もっと大きな影響が見えてくると話しています。

まとめ
  • アリゾナ州立大学がデータセンター周辺の気温を実測し、2026年5月に公表した
  • 風下の気温は平均で0.7〜0.9度、最大で約2.2度高かった
  • 空冷式のコンデンサーが周りより約8〜14度高い空気を吹き出し、風が風下へ運ぶ
  • 影響が届いた範囲は、建物の外壁から約500m
  • 測定は2025年6月から10月、車に温度計を積んで走りながら行われた
  • 風上と風下をその場で直接測った研究は世界初になる

データセンターの熱が街の気温にまで届くのは、風が運ぶからでした。空冷の装置が周りより約8〜14度高い空気を吹き出し、そのかたまりを風が片側へ流していきます。だから上昇は片側にだけ現れ、外壁から約500m先まで測れました。