世界では年収3000万円、日本だと700万円…エンジニア採用の現実。日本企業“国際化”の壁 | Business Insider Japan

組織をグローバル化するために、海外の人材を採用したい。日本国内では人を雇えないから、新興国のエンジニアを採用してはどうか……。 さまざまな理由からグローバル人材の獲得が進んでいます。ただ、実際にグローバル人材を採用するには、日本企業にはさまざまな「壁」があるようです。

IT業界ではエンジニア不足が深刻な課題となっています。特に日本では、2030年までに最大79万人ものIT人材が不足すると予測されています。
この状況の中で、日本人エンジニアと外国人エンジニアに求められるスキルや役割は異なるのでしょうか?また、企業が求める「理想的なエンジニア」とはどのような人物なのでしょうか?この記事では、日本と世界のIT業界で求められるスキルや働き方について考えてみましょう。

日本人エンジニアの現状と課題

国内市場での高い需要
日本では、国内企業向けのIT業務が多いため、日本人エンジニアの需要は依然として高いです。特に、日本語でのコミュニケーション能力や、文化的適応力が求められるポジションでは、日本人エンジニアが活躍しやすい環境となっています。

スキル不足と現状維持のリスク
一方で、日本人エンジニアの間では、クラウド技術やAI、ブロックチェーンなどの先端技術への対応が遅れているという指摘があります。また、安定した環境にとどまる傾向が強く、新しい技術へ積極的に挑戦する姿勢が不足しているケースも見られます。

外国人エンジニアの強み

高度な技術力と即戦力
海外ではIT教育が充実しており、多くの外国人エンジニアは大学卒業時点で実務レベルのスキルを持っています。特にAWS(Amazon Web Services)やPython、AI技術など、最新の分野に強い人材が多いです。

多様な視点とグローバルな対応力
外国人エンジニアは、日本企業に新しい視点や発想をもたらします。多国籍チームでの経験を活かし、異なる文化のメンバーと協力しながらプロジェクトを推進できるのも大きな強みです。

理想的なエンジニアの条件

技術スキルだけでは不十分
企業が求めるエンジニアは、技術力だけでなく、次のようなスキルも重要視されています。

  • コミュニケーション能力:チーム内外で円滑に情報を共有できること。
  • 問題解決能力:技術だけでなく、ビジネス上の課題にも対応できること。
  • 継続的な学習意欲:新しい技術の習得に積極的であること。

日本と世界で共通するポイント
日本企業では、日本語能力や文化適応力が特に重要視されますが、グローバル市場では英語力や多国籍チームでの経験が求められます。ただし、どちらにおいても「技術力」と「柔軟性」を持つ人材が高く評価される点は共通しています。

今後のエンジニアに求められるスキルセット

プログラミングスキル
PythonやJavaScriptなど、汎用性の高い言語の習得は必須です。また、AIやデータ分析の分野ではRやSQLの知識も重要視されます。

クラウド技術
AWSやGoogle Cloud Platform(GCP)など、クラウドサービスの活用スキルは多くの企業で求められています。

ソフトスキルの向上
チームワークやリーダーシップ、異文化理解のスキルも、グローバルな環境で働くために欠かせません。

まとめ
  • 日本人エンジニアは国内市場での需要が高く、日本語能力が重要
  • 外国人エンジニアは高度な技術力とグローバル対応力を持ち、多様性をもたらす
  • 企業が求めるエンジニアは、技術力だけでなく、コミュニケーション能力や継続的な学習意欲も必要
  • プログラミングやクラウド技術に加えて、ソフトスキルの強化が重要

IT業界を目指す若者のみなさん、自分自身の強みを見つけ、それを伸ばす努力をしてみましょう。「英語+プログラミング」のスキルセットはグローバル市場でも活躍できる大きな武器になります。また、新しい技術に興味を持ち、学び続ける姿勢が、将来のキャリアに大きく影響します。
自分の未来を切り開くために、一歩ずつスキルを積み上げていきましょう!