H2 Buddy Porter Concept - イベント | ヤマハ発動機
H2 Buddy Porter Conceptの詳細情報をご覧いただけます。水素エンジン搭載二輪車の社会実装を目指すコンセプトモデルです。
この記事は2025年11月5日に公開し、2026年11月7日に書き直しました。
ヤマハ発動機は2025年10月8日、トヨタ自動車と共同開発中の水素エンジン二輪車を世界初披露すると明らかにしました。
水素で走る乗り物には、水素から電気を作って走るものと、水素を燃やして走るものがあります。
この水素バイクは、水素をどう使って走るのでしょうか。
水素バイクは水素を発電せずに燃やして走る

ヤマハとトヨタの水素バイクって、電気で走るバイクの仲間だよね?

そこが違うの。
H2 Buddy Porter Conceptは、水素エンジンを積んだ二輪車なのよ。
ヤマハが2025年のジャパンモビリティショーに出したのよ。
水素をエンジンの中で燃やして走るの。

発電しないで、そのまま燃やすんだ。

水素から電気を作って走る乗り物は、燃料電池を使うほうよ。
トヨタの燃料電池車に使われていて、水素を空気中の酸素と化学反応させて発電し、モーターを回すの。

たとえるなら、燃料電池は、乗り物の中に小さな発電所を積んでいるようなものね。
水素エンジンは、発電所を通さないで、水素そのものを燃やして力にするの。

ガソリンの代わりに、水素を燃やすエンジンってこと?

近いわ。
トヨタは四輪車の水素エンジンを、ガソリンエンジンから燃料を送る部分と噴射する部分を変えたものだと説明しているの。
ヤマハも、自社の水素エンジン技術を紹介しているわ。
これまでのエンジンの技術を生かした、中で燃料を燃やすエンジンなのよ。

水素エンジンを紹介した動画はある?

ヤマハ公式チャンネルの動画があるわ。
2023年5月の公開で、このバイクの動画ではなくて、ヤマハが水素エンジンの技術などを提案したものよ。

水素バイクのエンジンは水素を燃やすのが難しい

水素には、燃える速さが速いうえに、火がつく範囲が広いという性質があるの。
そのせいで燃え方が不安定になりやすいと、ヤマハは2023年に書いているわ。

燃えやすいなら、エンジンには都合がいいと思ってた。

エンジンにとっては、燃え方が不安定なのが困りごとなの。
だからヤマハは、カワサキ、スズキ、Hondaと組んだの。
小型の乗り物向けの水素エンジンを、基礎から研究する組合を作ったのよ。
トヨタも、四輪車用の大きな水素エンジンの実験や設計のノウハウを持って、この研究に加わったのよ。

バイク会社どうしで、研究しているんだね。

もう1つの難しさは、場所なの。
小さな乗り物は燃料を積む場所が狭い、とヤマハは同じ2023年の資料に書いているの。
水素バイクの狭い車体には、トヨタが作った小さな高圧水素タンクを積む

じゃあ、水素はどうやってバイクに積むの?

水素を入れる容器が、高圧水素タンクよ。
名前のとおり、水素を高い圧力で押し込んで入れるの。

たとえるなら、スプレー缶のように、中身を押し縮めて入れた容器ね。
ただ、これはたとえで、実際のタンクはバイク用に新しく作られた専用の容器よ。

H2 Buddy Porter Conceptには、バイクに合う小型の高圧水素タンクを積んでいるの。
トヨタが新しく開発したもので、認可も取得済みだとヤマハは書いているわ。
ヤマハは、水素エンジンと車体などを主に開発したのよ。

そのタンクで、どのくらい走れるの?

水素を満タンにしたときの航続距離は、実測で100km以上なの。
公道を走るために必要な条件も、今ある法律を参考にして取り入れたと言っているわ。
水素エンジンは走行中のCO₂が出なくても水素の作り方で話が変わる

水素を燃やしたら、CO₂は出ないの?

トヨタは、水素エンジンは走行時にCO₂が発生しないと、2021年に書いているわ。
ただし、ガソリンエンジンでも出るごく微量の、エンジンオイルの燃焼分は除くの。
これはトヨタの水素エンジンの説明で、水素バイクのCO₂については、ヤマハの資料に書かれていないのよ。

じゃあ、排ガスの規制は気にしなくていいのかな。

そうでもないの。
ヤマハは、ヨーロッパの排ガス規制Euro5にも対応済みだと書いているわ。
規制の項目には、窒素酸化物も入っているのよ。

それに、CO₂が出ないのは走っているあいだの話なの。
トヨタイムズは、水素を作る過程や輸送、車両の製造や廃棄まで含めると、CO₂を排出していると書いているわ。

水素って、作るものなんだ。

自然にそのまま取れるわけではないのよ。
資源エネルギー庁は、水素を作り方で3つに呼び分けているの。

天然ガスなど化石燃料から取り出した水素が、グレー水素。
作るときに出るCO₂を回収し、ためたり使ったりして抑えたものが、ブルー水素。
再生可能エネルギーの電気で水を分解して作り、作る工程でもCO₂を出さないものが、グリーン水素よ。


2021年のトヨタイムズは、当時もっとも使われている水素はグレー水素だと書いているわ。
走るときのCO₂が少なくても、どの水素を入れるかまで見ないと、全体は決まらないのよ。
水素バイクの発売時期を示した公式の資料は見つからなかった

このバイク、いつ買えるの?

ヤマハの発表では、H2 Buddy Porter Conceptはトヨタと共同開発中のコンセプトモデルよ。
水素エンジンのバイクを世の中で使えるようにすることを目指していると、書いているわ。
英語のページには、いずれ公道を走らせることが狙いだと書いてあるわ。

発売の時期や価格を示した資料は、2026年11月7日までに、ヤマハにもトヨタにも見つからなかったの。
まとめ
- 水素バイクのH2 Buddy Porter Conceptは、燃料電池とは別に、水素をエンジンで燃やして走る
- 水素は燃焼が不安定になりやすく、小型の乗り物は燃料を積む場所も狭い
- ヤマハがエンジンと車体を、トヨタが二輪車に合う小型の高圧水素タンクを開発した
- トヨタの説明では水素エンジンの走行時のCO₂はエンジンオイルの燃焼分を除いて出ないが、水素の作り方で全体は変わる
水素バイクの肝は、燃やす側と積む側の2つにあります。
燃やす側では、燃える速さが速く火がつく範囲も広い水素を、不安定にならずに燃やすことが課題でした。
積む側では、バイクの狭い場所に収まる高圧のタンクを、トヨタが新たに作りました。
この記事は、ヤマハ発動機の2025年10月8日の発表をもとにしています。
H2 Buddy Porter Conceptのページも出典です。
水素エンジンの課題は、2023年5月17日の発表と、αliveのページによります。
仕組みと走行時のCO₂は、トヨタの2021年4月22日の発表と、トヨタイムズが出典です。
水素の作り方は、資源エネルギー庁のページにもとづきます。


