“家庭用人型ロボ”が洗濯機に洗い物投入――OpenAI出資のロボット企業、搭載AIの性能アピールする動画 - ITmedia AI+
人型ロボットが、洗濯機に洗い物を入れる──ロボット開発企業の米1Xが6月10日(現地時間)、家庭用人型ロボット「NEO Gamma」に関するこんなデモ動画を公開した。
あなたの家に、人間のように動き話すロボットがいたらどう感じますか?
OpenAIが出資する米国のロボット企業1Xが発表した「NEO Gamma」は、そんな未来をぐっと現実に近づけました。NEO Gammaは最新のAI「Redwood」を搭載し、洗濯や荷物の受け渡し、階段の上り下りまでこなします。
NEO Gammaの仕組みや技術の特徴、そして家庭での活用がどんな可能性を広げるのかを考えてみましょう。
NEO Gammaとはどんなロボット?
NEO Gammaは家庭用に設計された人型ロボットです。開発したのはOpenAIが支援する1X社で、2025年に正式発表されました。このロボットはナイロン製のニットスーツで全身を覆っており、金属の冷たさを感じさせず、見た目にも親しみやすい外見をしています。静かな動作音と柔らかい素材により、家庭での使用にも安心です。
NEO Gammaの内部には腱駆動(テンドンドライブ)という技術が使われています。これは人間の筋肉のように柔軟でスムーズに動ける仕組みで、人間らしい自然な動作を可能にします。
AI「Redwood」のすごさとは?
NEO Gammaに搭載されているAI「Redwood」は、VLA(Vision-Language-Action)という最新の技術を取り入れています。これは「見る」「聞く」「動く」という3つの能力を1つのAIでコントロールする仕組みです。
例えば、「机の上のペットボトルを取って」と話しかけると、NEO Gammaは視覚で物を探し、音声を理解し、正しい動きを選んで実行できます。洗濯物を運ぶ、ドアを開ける、階段を昇降するなどの動作もこなせます。
Redwoodは強化学習を使って人間の動作を学び、失敗からも賢くなっていきます。未知の物体や初めての環境にも柔軟に対応できるのが強みです。
他のロボットとの違いは?
NEO Gammaは、家庭で使うことに特化したヒューマノイドロボットとして、次のような点で優れています。
- 家事、見守り、会話など、幅広いタスクに対応
- 柔らかく安全なナイロン外装と静音設計
- 腱駆動による100Hzの高精度制御で滑らかな動き
- 声の指示や自然な会話を実現するAI対話機能
- 知らない物や環境にも対応できる柔軟性
一方、掃除ロボットなどの特化型ロボットは単一の作業しかできません。他社製ヒューマノイドロボットには教育や感情表現に特化したものもありますが、NEO Gammaは家庭での多用途な使い方に対応している点が特徴です。

広がる可能性
NEO Gammaのようなヒューマノイドロボットは、今後さらに活躍の場を広げると期待されています。工場や物流現場、介護施設でも、人と協力して働ける存在として注目されています。倉庫で荷物を運ぶ他社ロボットの映像も話題になっており、AIとロボットが社会のあらゆる場所に広がりつつあります。
まとめ
- NEO Gammaは家庭向けの人型ロボット
- 親しみやすいデザインと静音設計で家でも使いやすい
- VLAモデルAIで視覚・音声・動作を一体制御
- 腱駆動で人間のような滑らかな動きが可能
- 幅広いタスクに対応できる多機能ロボット
AIとロボットの技術進化は、家事の省力化だけでなく、新しい仕事の形やサービスにも影響します。ロボットが家で活躍するようになれば、家族の時間が増えたり、介護や教育など別の分野でも役立つでしょう。
もしあなたの家にロボットが来るとしたら、どんな機能が欲しいですか?未来の暮らしや働き方について、ぜひ自分なりに考えてみましょう。そして、友達や家族と話し合って、AIと共に生きる社会について考えるきっかけにしてください。