NASA、半世紀ぶりの有人月探査「アルテミスII」--2026年2月にも打ち上げへ - CNET Japan

NASAは、次なる月探査ミッション「アルテミスII」の詳細を発表した。4人の宇宙飛行士を乗せた宇宙船が月の周りを飛行し、地球に帰還する計画だ。

NASAが進める「アルテミス計画」は、半世紀ぶりに人類を月へ送り出す壮大なプロジェクトです。2026年には4人の宇宙飛行士が「アルテミスII」で月を周回し、帰還する予定です。
なぜ再び月を目指すのか。どんな最新技術が使われているのか。宇宙産業が大きく変わる今、この挑戦の意味を一緒に考えてみませんか。

アルテミス計画とは

アルテミス計画は、アポロ計画以来の大規模な月探査プロジェクトです。
2022年に無人飛行(アルテミスI)が成功し、2026年には有人月周回飛行(アルテミスII)、2027年には有人月面着陸(アルテミスIII)が予定されています。日本を含む複数の国際機関や民間企業も参加し、火星探査に向けた基盤作りが進んでいます。

最新技術が支える宇宙探査

スペースローンチシステム(SLS)
SLSはNASAが開発する世界最大級のロケットです。ボーイングやノースロップ・グラマンが協力し、巨大な推進力で宇宙船オリオンを月軌道まで運びます。今後は火星探査にも活用される予定です。

オリオン宇宙船
オリオンは4人の宇宙飛行士が搭乗できる宇宙船で、アメリカと欧州宇宙機関(ESA)が共同開発しました。生命維持装置や耐熱シールドなど、安全と快適さを重視した最新設計が特徴です。

ゲートウェイ(月周回拠点)
将来的には月周回拠点「ゲートウェイ」も建設されます。国際協力で建てられるこの拠点は、長期滞在や月面探査の中継基地となり、日本企業も関わっています。

アルテミスIIミッションの流れ

2026年のアルテミスIIでは、アメリカ人3人とカナダ人1人の宇宙飛行士がオリオンに搭乗し、10日間で月を周回して地球に帰還します。無人飛行で得た耐熱シールドの改良データなどが反映され、より安全な有人飛行が可能になります。

宇宙産業と新しいビジネス

アルテミス計画は科学だけでなくビジネスにも直結しています。例えば、イタリアのPRADAとアメリカ企業Axiom Spaceが新型宇宙服を共同開発。さらに月の資源探査や建設技術の研究も進み、宇宙ビジネス市場は急速に拡大しています。

2027年のアルテミスIIIでは、女性や有色人種の宇宙飛行士が初めて月面に立つ予定で、宇宙探査の多様性も広がっています。

まとめ
  • アルテミス計画はNASA主導の国際月探査プロジェクト
  • スペースローンチシステムとオリオン宇宙船が中核を担う
  • ゲートウェイ建設や資源探査で国際協力と産業参入が進んでいる
  • 新型宇宙服や月面建設技術など、新しい宇宙ビジネスが誕生

アルテミス計画は、科学技術の進歩や新しい産業の誕生につながっています。宇宙服の開発や月での建設技術は、地球での防災や資源利用にも応用できる可能性があります。
将来、みなさんが働く頃には宇宙関連の仕事がもっと身近になっているかもしれません。もし宇宙に関わる仕事を選ぶとしたら、どんな分野で活躍したいですか。今から自分の興味と重ねて考えてみてはいかがでしょうか。