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あなたは電気自動車が充電のために停まらず、ずっと走り続けられる未来を想像したことがありますか?
デンソーは「走行中ワイヤレス給電」の実験で500キロの連続走行に成功しました。さらに東京理科大学は薄型の受電コイルを開発し、より使いやすい技術に進化しています。
EVだけでなくスマートフォンや医療機器、工場ロボットにも応用が進み、生活を変える可能性が広がっています。最新のワイヤレス給電技術と活用例も紹介します。

ワイヤレス給電とは?EVでの仕組み

ケーブル不要の充電方法
ワイヤレス給電は道路に埋め込まれた送電コイルと、車両に搭載した受電コイルで成り立ちます。送電コイルに電流を流すと磁場が発生し、それを受電コイルが受け取り電気に変換します。仕組みには「電磁誘導方式」や「磁界共鳴方式」が用いられています。

実証実験の成果
デンソーはこの技術で500キロの連続走行を達成しました。東京理科大学は軽量で設置しやすい薄型コイルを開発し、EVの普及を後押ししています。
さらに異物検知や磁場漏れ防止など安全対策も整っています。

ワイヤレス給電の強みとメリット
  • EVは充電停車が不要になり、長距離運転が快適になります。
  • バッテリーを小型化でき、車体設計の自由度が高まります。
  • 道路と車両が連携する課金システムやインフラ整備も進んでいます。
他分野での応用例

家電やスマホ
スマートフォンや家電でも置くだけで充電できる製品が増えています。キッチンやリビングにワイヤレス給電対応の家具が登場しています。

医療やIoT
体内に入れるペースメーカーや小型センサーへの電力供給にも応用されています。電池交換の手間が減り、利用者の安心につながります。

産業ロボットや工場
自動搬送ロボットや工場設備に導入され、配線トラブルの削減やレイアウト変更が容易になっています。

家庭やオフィス
部屋全体にワイヤレス給電を行う実証実験も始まっており、コンセントのない暮らしも夢ではありません。

都市部への導入

東京大学は、都市道路の約1.6%に給電設備を設置すれば、EVが充電停車せずに走れる社会が可能と発表しました。信号や交差点など限られたポイントでの給電設計が進んでいます。

まとめ
  • デンソーは走行中ワイヤレス給電でEV500キロ連続走行を実現
  • 東京理科大学は薄型受電コイルを開発
  • EVは充電停車が不要となり、遠距離移動が便利に
  • 家電、医療、産業など多分野で応用が進展中
  • 都市部での導入に向けた研究も進んでいる

ワイヤレス給電の普及は、生活やビジネスの仕組みを大きく変える可能性を持っています。EVの停車不要化は物流や観光業に影響を与え、家庭やオフィスでの利用は新しいサービスの創出につながります。
もし自分の身の回りにワイヤレス給電を取り入れるとしたら、どこに使えるでしょうか?未来の生活や仕事がどう変わるのか、一緒に考えてみませんか。