https://vancouversun.com/news/c-search-and-rescue-groups-warn-about-relying-on-ai-and-apps
登山でAIやマップアプリを使った経験はありませんか?ルート検索や天気確認が手軽になる一方、情報に過信すると遭難や事故につながる危険があります。実際に世界各地や日本でも、古いデータやオフライン時のトラブルが原因となった事例が増加中です。
AIとマップアプリの利点とリスクを考えてみましょう。
AI・マップアプリが登山でもてはやされる理由
AIやマップアプリは、GPSで現在地をリアルタイム表示し、ルートや装備のアドバイスを提供します。例えば、ChatGPTで山の情報を質問したり、Googleマップで道順を調べたりできるため、初心者でも安心して使えます。
世界の事故事例から学ぶリスク
- カナダ:雪山でAIチャットボットの情報を信じて普通靴で入山し、立ち往生した例が複数報告されています。雪の有無が反映されないデータが原因です。
- イギリス:SNSで人気のルートをアプリだけで確認し、オフライン時に道を見失った若者が増加しました。
山岳救助隊は「アプリだけでは不十分」と警鐘を鳴らしています。特に18~24歳の若者で救助要請が急増しています。
日本で警戒すべきポイント
警察庁によると、2023年の山岳遭難件数は過去最多を記録しました。登山アプリ「YAMAP」の普及で紙地図を携帯しない人が増え、計画不足による遭難リスクが高まっています。自治体は「アプリと紙地図の併用」「登山計画書の提出」を推奨しています。

安全に使うための5つの対策
- 公式情報を確認:山岳遭難防止情報センターなどで最新データをチェックする
- 紙地図・コンパス携行:GPSに頼り切らず、従来の道具も用意する
- 登山計画書提出:警察や山小屋へ提出し、緊急時の救助に備える
- オフライン地図登録:電波が届かないエリアでも使えるよう事前にダウンロードする
- 多角的に判断:SNSやアプリだけでなく、現地の標識や他の登山者の情報を参考にする
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まとめ
- AI・マップアプリは便利だが過信は禁物
- 世界と日本で遭難事例が増加中
- 紙地図・登山計画書の併用が安全登山の鍵
- 複数情報源を活用し、自分で最終判断する
テクノロジーの進化は金融やビジネスにも同様のリスク管理が求められます。AIの分析力やリアルタイム情報は投資判断に有用ですが、データの更新頻度や想定外の事態を考慮しないと損失を招く恐れがあります。登山と同じく、複数の情報を比較し、自らの経験と直感を組み合わせた最終判断が大切です。